NATURE FARM & PRODUCT DEVELOPMENT

山葡萄籠バッグとインナーバッグの新ブランド

「千代を籠む(ちよをこむ)」という言葉をご存知でしょうか?

“千代も栄える姿をそなえる。”という意味の昔言葉です。

千代(ちよ)は1000年もの長い年月の意味。千代に八千代にの千代です。千代は(せんだい)とも読むので千代栄える都になるという思いを込め名つけられたのが杜の都・仙台です。

日本の深山に自生する山葡萄の蔓を加工して編む籠バッグは、まさに千代を籠む、日本が世界に誇るべき素材と技術によって古代から受け継がれ作られ続けてきた実用品。私たちは国産の山葡萄の保全と山葡萄蔓の採取加工の技術、そして山葡萄の蔓(ひご)で編む籠バッグや財布など実用品を手作りする技法の伝承を目的に、山葡萄籠バッグ専門ブランドを立ち上げました。ブランド名は『TIYO』と言います。

国産の山葡萄で国内製造された山葡萄籠バッグ

山葡萄籠バッグの材料の山葡萄は、少し前までは日本中に山に自生しその蔓が樹木に巻き付くため山を管理する人や林業従事者にとっては厄介者でした。

しかし昨今、山葡萄籠バッグの魅力とその価値が広がり、多くの人が買い求めるようになったせいで、その材料の山葡萄は乱獲されています。採取加工が難しいことから昔から高価な、限られた人しか手に出来ない憧れの籠バッグではありましたが、昨今では乱獲され益々希少となり価格も高騰の一途です。

その一方で、中国産の山葡萄で作られた製品も数多く出回るようになりました。中国産の山葡萄で中国で編まれたた純中国製の山葡萄籠バッグ、さらには中国産の山葡萄材料を日本国内で編んだ国内製造をうたう製品も数多く出回っています。中国産の山葡萄の籠編み材料は見た目はきれいで手に入りやすく扱いやすいので、日本の編み手さんも中国産の山葡萄を使うことが少なくありません。何せ日本産の山葡萄が手に入りにくく高価なので日本産山葡萄の蔓で編みたくても買えないのです。無論、中国産中国製の山葡萄籠バッグが粗悪品というわけでありません。材料も編み方もきれいだし何よりも廉価で憧れだっだ山葡萄の籠バッグを買うことが出来ますから、中国産に抵抗が無く丁寧に使えば十分満足できるものです。

違いは、長く使えるかどうか、経年による変化の美しさ、かと思います。国産の山葡萄籠バッグは千代にわたり使うことが出来ると言われています。縄文の時代のものがそのままの形で発掘されたとう話もあるそうです。親子(母娘)どころか、永年使い続けられる究極の実用品、それが日本が誇る山葡萄の籠バッグなのです。

国産山葡萄籠バッグ専門ブランドTIYO・オンラインショップ

TIYOでは、採取加工チーム、編み手チーム、販売チームがあります。全てを一人で出来る人は極めて少数です。重複し活動している人もいますが、それぞれに専門性を要します。人としてのマナーとして、保全しながら採取するのが大前提です。採るのも大変だし加工も大変です。体力も必要です。高齢化が進んでいるのでノウハウの伝承も急務です。編み手さんもスキルは勿論ですがセンスを要します。手間も暇(時間)もかかるので忍耐力も必要です。特に山葡萄は材料も手に入りにくく高価なので、なかなか専門に(専任で)編む人はいません。人材育成が急がれます。それらを支えるのが販売チームです。収益を採取加工、そして編み手の人材育成に活用します。あまり利益は残りませんがそうしないとこの日本が誇る製品は途絶えます。このままだと、たぶんあと20年後には国産の山葡萄籠バッグの新品は作ることが出来ない(手に入らない)絶滅種になるでしょう。

ゆえにTIYOブランドの製品は、ネット(一部、工房)での直販のみです。

TIYOオンラインショップはコチラをご覧ください。

https://tiyo.handcrafted.jp/

※現在、山葡萄の籠バッグに関しては受注品の製造で材料供給も編み手も目一杯です。そのため既製の在庫はごく僅かとなっております。ご予約や受注の承りもストップしています。今年分の材料採取は終了しておりますので、あとは加工と編み手さんの頑張りで、なるべく年内には受注再開したく思っています。どうかご理解のうえお買い求めくださいますようお願い申し上げます。