花粉が飛ばない世界

健康茶研究コラム, 甜茶(てんちゃ)

この地球上で‘花粉’のことを気にしているのは、花粉の主の植物とミツバチ、そして一部の人間くらいであろう。もっとも、植物やミツバチにとって花粉は空気のような存在で決して厄介者ではないから、その量をいちいち気にするはずもない。この世で最も花粉を気にしているのは人間だ。かく言う私も、毎年この時期になると花粉が気になって仕方がない。

日本人の4人に1人は「花粉症」だと言われている。花粉症の原因となる花粉の種類は色々ある(現在約60種類の植物が花粉症を引き起こすと確認されている)が、その代表的なのが「スギ花粉」だ。スギの花粉は2月から4月にかけて飛散する。

日本には戦後そして高度成長期にかけて植林されたスギの人工林が沢山ある。それだけ需要が見込まれていたわけだが、海外から安く質のいい木材が手に入るようになり、国内スギ材の需要は一気に減少した。その結果、手入れされないまま放置されスギが反乱を起こすように、大量に花粉を撒き散らすようになったという。植物は生命の危機を感じると子孫を残すため多くの花を咲かせるものなのだ。さらに、都市化によりコンクリートやアスファルトなどで覆われた大地は、花粉を再飛散させる。そのために許容量を超えた花粉が人の体で悪さをするのだ。

花粉は目や鼻、喉などの粘膜を通じて体内に入り、許容量を超えるとアレルギー反応を引き起こす。それが「花粉症」である。花粉によるアレルギー反応は花粉を異物と判断しそれを排除しようとして、涙、鼻水、くしゃみ、倦怠感、頭痛、発熱といった症状になる。

その筆舌に尽し難い辛さは4人に1人が知るところなので割愛するが、それ故に、この時期から花粉が気になって気になって仕方がない人が大勢いる日本の天気予報には、「花粉予報(予想)」なるものが存在する。花粉飛来の強弱を予報(予想)するものだが、それがわかったところで防ぎようもなく、症状が和らぐわけでもない。でも、明日を悲嘆し明日への覚悟をきめる、その為に見るのが花粉予報だ。

実は花粉症、そして、花粉予報(予想)は、世界各地に存在している。花粉症発祥(発症?)の地とされるイギリスでは、罹患率は20%、日本よりもちょっとだけ少ないくらいだ。街路樹のオークの木やプラタナスの木が原因だという。フランス、スペイン、イタリア、ロシア、そしてアメリカでも花粉症は国民病と言われている。南半球のオーストラリアでも、人口の26%近くが花粉症で日本と同レベル。こちらはアカシア、オーク、ニレ、などが原因。南アフリカでも3割の人が花粉症。こちらの原因植物はサイプレス(イトスギ)で日本と同様に昔は多用された木材用の森林が放置されたのが原因らしい。いずれの国においても都市部が中心。原因は植物だが、それらはそもそも人の手で植えられたものである。

人は自らの手で植えた植物と、自ら蓋をした大地によって、今、復讐されているのだろうか。それにしても結構な威力で、毎年毎年繰り返しやってくる。その威力的で断続的継続的な症状の原因が「花粉」であることを発見しそれを「花粉症」と診断したのは1964年の東京オリンピックの年だそうだ。

2020年には二度目の東京オリンピックがある。そろそろ勘弁してもらえるだろうか。いい加減にしないと、また人の手が加わることになる。

スギは樹齢30年くらいから花粉を放出し始め、その後、50年をピークに100年くらいまでは盛大に花粉を放出し続けるという。現在、日本のスギ林の8割超が樹齢30年以上、そして今でも植林は国策として続けられている。需要が減っているにも関わらず今でも植林する理由を「日本のスギ材の付加価値」「スギの二酸化炭素吸収力が高いから」だと言う。一方で、まったく花粉を出さない「無花粉スギ」と、普通のスギの1%以下しか花粉を飛散させない「少花粉スギ」の品種開発と苗木の増産が進めている。しかし、全てが植え替わるには700年かかるという。

自己防衛するしかない・・・。

ちなみに、、
花粉防衛策として定番のマスク。欧米の人は花粉症でマスクはしない。感染症でもない限りマスクはしないものなのだ。その代わり、花粉症予防や体質改善の為のお茶やサプリが沢山売られている。症状が出てから医薬品など化学物質で抑えるよりも、安価で安全な健康茶や健康食品が主流だそうだ。