お茶と、私の小さな時間

布袋農園を始めてから、ますます体の声に耳を澄ませるようになった。きっかけは、一杯のお茶だった。

病院に行くほどではないけれど、なんとなく体が重い。体調が優れない時、いやだなぁ、ダメだなぁと思いがちですが、そんな時は不調な自分を責めるのではなく、季節の変わり目や低気圧という「大自然」に反応する自分を慈しむ、かわいがる、という視点はどうでしょう。ありのままの自分を受け入れることで、自然と自分を好きになれる。

やかんに水を入れ、乾燥させた薬草をゆっくりと入れていく。部屋中に広がる、草の香りに、心がほっとする。お茶を淹れる時間。それは、自分自身を慈しむための誰にも邪魔されない小さな儀式のよう。

湯呑に注がれたお茶を、ゆっくりと口に運ぶ。ほのかに温かく、体に染み渡るような、優しい味がする。美味しい、心地いいと感じる時、それは体が喜んでいるサイン。合わないと思った時は無理に飲む必要はない、大切なのは自分の身体と心に正直になること。

効果をすぐに感じることもあれば、そうでないこともある。でも、お茶を飲むという行為自体が、私に気づきを与えてくれる。「ああ、私は今、自分の体を大切にしているんだな」と。これが、食生活の見直しの一歩。食生活を変えるのは、簡単ではありません。慣れない味、手に入りづらい食材、調理器具の見直しも必要になるかもしれません。でも、お茶で健康を手に入れられるなら、それは手軽な第一歩になるはずです。

薬はすぐ、よく効く。今でも新薬の大半は、植物や天然物が由来になっている。それでも、無理に合成した薬より、自然のものを取り入れたい。
「医食同源」という言葉があるように、食事と医療は深く繋がっています。薬という字は、草冠に楽しむと書きます。草を楽しむこと、それは動物としての人間に必要な本能なのかもしれません。

犬の散歩中、犬がよもぎを選んで口にすることがあると獣医さんが話していました。動物は、本能的に体に良いものを知っているのかもしれない。私たち人間も、もっと自分の本能を信じていいのかもしれない。

お散歩で野生に戻る我が家のムーン

私たちは、つい自分のことを後回しにしてしまいがちだ。仕事や家事、育児に追われ、自分の心と体が悲鳴を上げていることにも気づかない。でも、お茶を飲む時間。それは、ほんの少しの時間だけれど、自分自身と向き合うための、大切な時間。

お茶を飲みながら、体の声に耳を澄ませる。頬がほんのり温かくなったり、体が軽くなったり。トイレが近くなるのもそう。それは、お茶が私に語りかけているサイン。

「大丈夫だよ、あなたはちゃんと頑張ってる」

そう、優しく囁いてくれているように感じる。

「身土不二」という言葉があるように、私たちは、生まれ育った土地の恵みに、体を慣らしてきた。だから、私は西洋のハーブではなく日本の薬草に惹かれるのかもしれない。

食生活をガラリと変えるのは、なかなか難しい。でも、お茶なら、手軽に始められる。まずは、一杯のお茶から。

お茶を飲む時間。それは、自分自身を愛でる時間。そして、それは、健康への第一歩。

日本が健康になればいいなぁ。

健康野草茶の布袋農園 稲葉浩太
我が家の猫 ナツとムーン