どくだみ茶と、日々の余白

どくだみ茶。その独特な香りと、かすかな苦味。時間に追われる日々の中で、とてつもなく飲みたくなることがあります。

仕事と子育て。毎日はまるで目まぐるしいレースのよう。仕事、家事、育児、そして時折訪れるイレギュラーな出来事。それらをこなしていくうちに、いつの間にか心と体はガチガチに固くなっているのを自覚するときがあります。

そんな時、ふと、どくだみ茶の柔らかさを思い出すのです。

どくだみは、昔から「十薬」と呼ばれるほど、様々な効能がある薬草です。利尿作用、解毒作用、美肌効果など、その効能は多岐にわたります。忙しい日々の中で、気づかないうちに溜め込んでしまった疲れやストレスを、そっと洗い流してくれるような、そんな存在です。

鍋に水を入れ、どくだみ茶を投入する。火にかけると、部屋中に独特の香りが広がります。その香りは、どこか懐かしく、心を落ち着かせてくれます。

湯呑に注がれたどくだみ茶は、ほんのりとした温かさと、鼻の奥をくすぐる香りを湯気が運んでくれます。口に含むと、体の隅々まで染み渡り、じんわりと力が湧いてくるのを感じます。

どくだみ茶を飲みながら、ふと思うのです。私たちは、もっと自分自身を労わる時間が必要なのではないかと。

仕事や家事、育児に追われる毎日の中で、つい忘れがちな、自分自身の心と体。どくだみ茶を飲む時間は、そんな自分自身と向き合うための、ほんの少しの余白なのかもしれません。

完璧を求めすぎる必要はありません。時には、立ち止まって、自分自身を労わる時間を持つこと。それが、より豊かな毎日を送るための、大切な一歩になるのではないでしょうか。

野草茶は、私たちに教えてくれます。立ち止まることの大切さ、そして、自分自身を労わることの尊さを。

忙しい日々の中で、ふと立ち止まり、どくだみ茶を飲んでみてください。きっと、心と体に、優しい安らぎが訪れるはずです。

布袋農園 稲葉浩太
我が家の猫 ムーン